任天堂の得意分野である身体と脳のトレーニング。
まずは身体のトレーニング(フィットネス)の新作「リングフィットアドベンチャー」がリリースされましたね!
次は、脳のトレーニングの代名詞「脳を鍛える大人のトレーニング」の7年ぶりの新作「東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のNintendo Switchトレーニング」が発売されます。
あいかわらずタイトル長い…。
そこで、ここ数年「脳トレって効果が無いよ!」って言われていますが、実際どうなの?に対しての現段階での答えを記事にしてみました。
脳を鍛える大人のトレーニングってどんなの?
簡単な計算問題や音読などをゲーム機で行うことで、脳(前頭前野)を活性化させようとするソフト。正式名は脳を鍛える大人のトレーニング。2005年の5月に発売。
前頭前野の働きはこちら↓↓↓
「前頭前野」は、「考える」「記憶する」「アイデアを出す」「感情をコントロールする」「判断する」「応用する」など、人間にとって重要な働きを担っているため、人間が人間らしくあるためにもっとも必要な存在といえます。
逆に「前頭前野」が衰えるということは、もの忘れが増えたり、考えることができなくなったり、キレたり、感情的になったり、やる気の低下などにつながります。
引用:Neuホームページより
ニンテンドーDSを縦に本を開くように持って、タッチペンを使って行います。これはとてもワクワクしました。
何度も何度も繰り返すことで、脳の機能の一部を鍛えます。
初めて発売した週は5万本程度の売上でしたが、その後9月には3万5千本。その後、敬老の日のプレゼントとして買う人が出て、当時は驚きを持って報じられました。
直後、30万本を売上げ、その年のクリスマス商戦で100万本を突破。このヒットで、DSがゲーム好きの人達から外へ広がりました。
すでに400万本を突破しています。
こちらで購入できます↓↓↓
こちらは地味に人気が高い鬼トレーニング!↓↓↓
こちらは3DSですが、DSのソフトも遊べます。↓↓↓
スイッチ版脳を鍛える大人のトレーニングはコレだ!
本作は、脳トレの伝統的な縦持ちで手書き(タッチペン付)が中心で、更に、ジョイコンを利用した指の動きで行うトレーニングが加わりました。
さらに、ジョイコンを1人ずつ持って、2人で対戦するトレーニングもあります。
更に、当然、毎日ハンコ押してもらえるし、ちゃんと脳年齢チェックもしてくれます。これないと持続しないですよねー。
そして、更に、世界一斉脳トレ大会があります。有料の「Nintendo Switch Online」に入る必要があります。
個人的には、ただただショックを受けそうなので、あえて見ないふりをします。私は私。コレ大事…。
がっつりやりこむトレーニングのみではなく、ちょっと遊べるお手軽モードもあります。
なお、スイッチLiteでは、ジョイコンが無いので、ジョイコン機能のあるプレイができません。
ただし、別売りでジョイコンを購入すれば遊べます。
こちらで購入できます↓↓↓
こちらはamazon限定↓↓↓
東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のNintendo Switchトレーニング -Switch (【Amazon.co.jp限定】Nintendo Switch ロゴデザイン マイクロファイバークロス 同梱)
スイッチLiteではジョイコンを別に購入する必要があります↓↓↓(ジョイコンを使わないモードではそのまま遊べます)
脳トレが効果がない!?
2002年に、日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄氏によって、TVゲームが脳に悪影響を与えると主張されたことが、本格的な批判の始まり。この時は彼の著書「ゲーム脳の恐怖」から「ゲーム脳」という言葉が話題になり、かなりメディアでも報道されました。
主張は、ゲームをすることでβ波が激減してほとんど出なくなり、認知に影響を及ぼすというもの。
これは脳トレが発売する前からの批判ですが、この発想が常に脳トレ批判への下地となっています。
その後、2018年12月、イギリスの医学誌『BMJ』に公開された研究では、TVゲームだけではなく、脳トレには記憶力・思考力を改善する効果がないという内容が発表され、世間を騒がせました。
更に、このような内容もある1万人以上を対象とした調査の結果は、ゲーム機での「脳トレ」は、ゲームの成績を上げたが、理論的思考力や短期記憶はほどとんど向上させなかったとのこと。
※こちらの記事を参照↓↓↓(2018年8月12日作成記事)
こちら↑↑↑の記事には詳しく根拠を書いています。
脳トレが効果がある!?
まさかとは思うが、この脳トレの発売発表の4ヶ月ほど前に、上記の効果がない理由を覆す発表がなされている。
前出の研究で示された内容(クロスワードなどの脳トレは効果が無い)を覆す調査結果が、老年精神医学の学術誌『International Journal of Geriatric Psychiatry』で2019年5月16日に発表されました。イギリスのエクセター大学およびキングス・カレッジ・ロンドンの調査によると、クロスワードパズルや数独などを定期的に行なっている50歳以上の人は、よりシャープな脳を持っているとのことです。
研究者らは19,000人を超える参加者に対し、どのくらいの頻度で言葉と数字のパズルを行なっているかをたずね、認知テストを実施しました。テストの結果、パズルに定期的に取り組んでいる人ほど、注意力・推論力・記憶力を評価するタスクが優れていたのだそう。取り組んでいない人に比べ、平均して8歳若い脳機能を持っているとのことでした。
研究を率いたエクセター大学医学部のAnne Corbett博士は、「単語と数字のパズルで遊ぶ習慣が必ずしも認知症のリスクを減らすとは言えないが、今回の研究は、これらのパズルが脳機能維持を助けると示した過去の発見を裏づけている」と説明しています。引用:Study Hackerより
更に、ドイツのルール大学ボーフムでは、①ゲームをしない人、②2Dゲームをする人、③3Dゲームをする人の脳調査をしたところ次の結果が出ている。2Dや3Dでもゲームをする人は問題の解き方にマルチタスクのアプローチが際立っていたこと、ゲームをしない人は、物事を多角的に捉えるのが苦手な傾向が強いこと。
更に、3Dゲームをしている被験者とゲームをしていない人の比較をしたところ、3Dゲームをしている人の脳は空間処理、視覚処理に関係する神経細胞が発達している結果がでた。
なので、2Dと3Dのゲームを被験者に10日間行ってもらい脳を調べた結果、明らかに記憶力や思考力が向上したとの調査結果が出た。
それを受けてモントリオール大学では、高齢者の人を対象に6ヶ月間実験を行った結果、記憶能力を促す海馬に著しく好影響が出ていました。
これは、「アルツハイマー病のような老化の影響を予防できる可能性がある」と高い仮説が立てられる。
「脳トレ」開発者の川島教授は以下のように言っています。
私は、後述する「前頭前野」の機能の低下が、健康な生活を維持するために特に大きな問題になると考えました。そこで、情報を処理するスピードに注目しました。これまでの私の研究室での研究成果から、情報処理速度のトレーニングを継続していくと、情報処理速度はもちろんですが、それ以外の、さまざまな前頭前野の機能も向上するというデータが得られました。
引用:Nintendo Switchホームページより
こちらは川島教授によるNeuのホームページ↓↓↓
ちなみに、2002年のゲーム脳の検証結果は、著しく信憑性が低いとされています。
結局どっち?
どちらの主張も、クロスワードなども含めた脳のトレーニングと、TVゲームの両方の検証結果を参考にしています。
現在の脳科学自体が、まだまだ発展途中(科学も医学も全体的にまだまだ発展途中)なので、これは今後も揺さぶられると思います。あれは良くても、これが悪い!みたいに。
しばらくは、「効果は無い」と信じている研究者には「効果は無い」という結果が出るし、「効果は有る」と思っている研究者には「効果が有る」という結果が出るでしょう。
それは、プレイをする側も一緒で、効果がありそうと思って楽しめれば、何らかの効果が出るし、こんなの効果出るわけない、と思いながらプレーをすれば、効果は出ません。
なら、現時点では効果があるという結果が出てるので、それを信じて、思いっきり楽しむのが良いなーと思います。
基本、楽しむ事自体が脳に良いようですよ。なので、楽しむだけでも、しっかり効果が出ますよ♪
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